[噺のネタ]10『井戸の茶碗』(五代目柳朝師匠の型で)

今回は『井戸の茶碗』を。

志ん生師匠が講談『細川の茶碗屋敷』を落語に持ってきて、息子の志ん朝師匠も得意にされた、所謂「古今亭の噺」です。

ですがアタシは今は亡き柳朝師匠(五代目)の型で。

一朝師匠の師匠、一之輔兄さんの大師匠、と言ったらわかりいいでしょう。吉川潮先生の小説『江戸前の男』の主人公でもあります。

その柳朝師の『井戸の茶碗』はざっかけなさが魅力で笑いも豊富。

さん喬師匠、一朝師匠、扇遊師匠、など古今亭のキッチリした型でされる方も多いのですが、アタシのニンに合うのは柳朝師型かな、と、二つ目になって3年か4年くらいで教わりました。

古今亭型と柳朝師型では、噺の流れは同じですが、噺の雰囲気そのものが違っています。イメージとしては古今亭型がいい話、柳朝師型はたのしい話という感じです。

当時は噺に振り回され手も足も出ませんでしたが、二つ目後半には地方へ行くとよくやるネタの一つになりました。

ネタおろしをして一度お蔵入りした後、引っ張り出した際に45分のところを30分にまとめて、現在の形に仕上げました。

やはり柳朝師型がアタシには合っていたのかもしれません。

柳朝師と言えば、前座の頃に孫弟子の正太郎くんが『道具や』の音源を聞いて
「兄さん、大師匠が「買わずに行かれるのを小便って言うんだよ」の後に「じゃあ買って行ったら大便」って小学生みたいな下ネタ言うんですよ」

「わー、柳家では絶対ダメな奴だよー。柳朝師匠それは…」

 

後日、『柳家小さん全集』を読んでいたら同一箇所でまるっきり同じクスグリがありました…

柳朝師匠、申し訳ございませんでした!