【噺の種・第17回】『松山鏡』、『蜘蛛駕籠』(初演)、『妾馬』

<第17回>2021年4月7日
『松山鏡』、『蜘蛛駕籠』(初演)、『妾馬』

<ごあいさつ>
本日は「噺の種」第17回へご来場賜りまして誠に有難うございます。本日初演は『蜘蛛駕籠』、『妾馬』を蔵出しいたします。
実は昭和の名人といわれた圓生師匠は、戦前まったく売れていませんでした。何しろ、好事家の間で「志ん生と圓生だけは絶対に売れない!」と言われたほどでした。
それが、戦後命からがら満州から戻り『妾馬』を蔵出ししたところ、大変に評判も良く、また本人も「アタシはあの時の妾馬で芸に開眼した」というほどの手ごたえを得、のちの名人への道を歩むことになりました。
アタシの『妾馬』は2012年に初演して…何回か掛けたはず。という蔵出し。
芸に開眼…するかしら!?

<ご案内>
落語『蜘蛛駕籠』を初演。
談志師匠がまだ二ツ目の頃、当時の落語界における権威だった安藤鶴夫に「天才」と評され、世に出るきっかけになった噺でもあります。
また、談志師匠が亡くなる前、病室で呼吸器をつけ最期に喋ったのは、談志十八番とされた数々のネタでなく、この『蜘蛛駕籠』だったそうです。それも師匠である五代目小さんの通りに。なんだかんだ言って本当はこういう噺が好きだったのでしょう(笑)
テンポよくトントンとお伝えできればと!