[噺のネタ]9『手紙無筆』(大師匠の若き頃の十八番)

 

昨年、日本橋亭のヒルラクゴで久しぶりに『手紙無筆』を掛けました。

何年ぶりなんでしょうか…まったくわかりません。
前座の頃に習って、二ツ目になってからも鈴本の高座で掛けた記憶はあるんですが…あれは何年前だったのか。

それくらいご無沙汰の『手紙無筆』でした。

前座の頃は未熟だったこともあり、「無筆って…ちょっと時代遅れなネタだなぁ。10年後、演者がいるかしら」とすら思っていたのですが。

今回久しぶりに稽古してみたら意外に面白かったんです!

思えば昔、橘家文蔵師匠が寄席で頻繁に『手紙無筆』を掛けていらっしゃる時期がありました。

今考えてみると、色々と思う所がおありだったのでしょう。

アタシも、この面白さをどうしたら伝えられるかとあれこれ巡らせておりますが…。

大師匠、五代目小さんは若い頃、『手紙無筆』で客席をひっくり返す程ウケていたそうです。おかみさんも、結婚する時に「ああ、あの『手紙無筆』の人ね」と浮かんだのだそうです。

若き頃の十八番だったのでしょうね。

アタシも孫弟子のはしくれ。
何とか、継ぎ手として魂を吹き込めたらと思う次第です。

 

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